meguri巡 中医学研究室
こころの養生

眠れない夜に——中医学から見た睡眠と心の関係

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中医学での睡眠のとらえ方

中医学では睡眠を「神(しん)の安定」と結びつけて考えます。

「神」とは心(しん)が司る精神・意識のこと。昼間は外に出て活動し、夜になると体内に戻って心に収まる——これが安眠のメカニズムです。

この「神が心に帰れない状態」が不眠です。

不眠タイプ別の見立て

① なかなか寝つけない(入眠困難)

気が頭から降りてこない状態。考えすぎや、ストレスで気が滞っていることが多いです。

*対策*: 就寝前にお腹を温める、足湯で頭の熱を下げる、酸棗仁(さんそうにん)茶

② 途中で何度も目が覚める(中途覚醒)

肝血が不足し、神を養う力が足りていない状態。過労や生理後に多いです。

*対策*: くこの実・黒ごま・なつめを積極的に摂る、就寝前のスマホをやめる

③ 夢をたくさん見て疲れる(多夢)

心火(しんか)が強い状態。興奮状態が続いて神が落ち着かない。

*対策*: 苦い食材(ゴーヤ・緑茶)で心の熱を冷ます、夜の激しい運動を控える

④ 早朝に目が覚める(早朝覚醒)

腎虚や陰虚が関係していることが多い。加齢でも起こりやすいです。

*対策*: 黒ごま・黒豆・山芋などで腎を補う、夜の過ごし方をゆっくりに

眠りを深くする習慣

就寝1時間前に

  • スマホ・PCを手放す(心火を抑える)
  • 温かい飲み物(ほうじ茶、なつめ茶)
  • 腹式呼吸を5分
  • 就寝30分前に

  • 足湯(10〜15分)で頭の熱を足に降ろす
  • 38〜40℃のぬるめのお風呂
  • 眠れない夜は

  • 頭を空にしようとしない(かえって覚醒する)
  • 目を閉じて「ただ体を休める」だけでOKと思う
  • 手のひらをお腹に置いて、ゆっくり呼吸する
  • 眠りに効く薬膳茶

    酸棗仁(さんそうにん)茶

  • 心神を落ち着かせる漢方の定番
  • ほんのり酸味があり、ハーブティー感覚で飲める
  • なつめ(大棗)の蜂蜜煮

  • 気血を補い、心を穏やかにする
  • そのまま食べても、お湯で割っても
  • 百合根スープ

  • 陰を補い、心の熱を冷ます
  • 気持ちが焦っている時、眠りが浅い時に
  • まとめ

    眠れないのはあなたの意志が弱いのではありません。

    体の中で何かが過不足しているサイン。まず自分の不眠タイプを知り、生活習慣と食事を少し整えるだけで、眠りは変わります。

    「今日もよく眠れた」と思える夜を、一緒につくりましょう。